今更ながらSurface Go 3 を買ったのでGalaxy Tab S8+と比較レビュー

先日Galaxy Tab S8+を購入したのですが、いまいち物足りず、今までチャレンジしてこなかったWindowsタブレットを買ってしまいました。Surface Go 3というSurfaceの廉価版で、中間のグレードを選択しました。

Galaxy Tab S8+などとの比較も含めてSurface Go 3を使って感じたことをダラダラと書きたいと思います。

熱い

大して重たいソフトを動かしているわけじゃないのに、本体がアッツアツだ。ファンレスだから本体全体をヒートシンクみたいにして冷やしてるんだろう。でも、手で持っていてマジで熱い。画面も熱い。surfaceペンを使っていると手の小指側の画面に触れるところが熱い。冗談ではなく低温やけどしそうだ。

Windowshello顔認証がちょっともたつく

もう一台13インチのノートパソコンもあるのだが、そちらは顔認証でのログインがやたら速い。一方でsurface Go 3はワンテンポ遅れる感じがある。縦持ちだとカメラが右側あるいは左側にくるので、顔が半分カメラの死角になるので認証しづらい。正直言えば指紋認証のほうが便利。GalaxyTabの画面内指紋認証は便利で速い。

ペンの遅延を感じる

画面のリフレッシュレートが60hzだしあまり期待していなかったが、速く書こうとするとペン先に描画が追い付かないのが目で見てわかる程度に遅延している。上位モデルだと遅延しないのだろうか。でも上位モデルは自分には大きすぎるし重すぎる。Galaxy Tab S8+は120Hzでペンに吸い付くように描画されて遅延を全く感じない。書き心地としてはGalaxyのほうが柔らかく、Surfaceの方が硬く感じる。ここら辺は好みの問題だが、自分としてはSペンの方が書きやすい。ペーパーライクフィルムをSurfaceに貼ったら書き心地が硬くなりすぎず、字もきれいに書けるようになった。ところで私は初めてアップルペンシルに対応した無印iPadを所有していたこともあったが、あれはYoutubeを見ながらメモを取ろうとするとペンが大幅に遅延するというくそみたいな性能だったが、今はどうなっているだろうか。surface go 3ではそのようなことはない。

ペン用の手書きノートアプリの決定版がない

onenoteは個人的にはいまいち。ホワイトボードはほんとにホワイトボードの代わりに使ってくださいって感じだし、発展途上感がある。journalはちょっと癖があるが使いやすい。でもiPadのgoodnotes5みたいのが欲しいんだよ。neboは割とそれに近いか。metamojiは全然メンテナンスされてない。

良くも悪くもタスクバーがある

タスクバーの分だけ画面が狭くなるし、ダサさは否めない。Windows11からはタスクバーの中央にアイコンが寄るようになったが、画面が小さいので、縦画面で使用すると、右側のインジケーターに押されて中央から左にずれるので左右非対称感があり不格好だ。設定で左寄りに変えた。

キーボードをつけた状態でタスクバーをタッチしにくい

タスクバーを従来のWindowsのように上下左右どこでも配置できれば問題がないのだが、Windows11からは下固定になってしまった。よって画面下部がキーボードと干渉してタスクバーをタッチしにくい。

分かっていたがやっぱり電池が持たない

Galaxy Tab S8+は一日十分に持つ程度の消費電力だが、やはりここはWindows機の十八番、バッテリー持続時間詐欺である。最大11時間とうたっているが、11時間は持たない。とはいえどこのメーカーのPCでも公称よりもバッテリーははるかに早くなくなる。電池の減りを気にして指定時間でスリープモードに移行するようにもできるが、すぐに使いたいときに、起動がもたついてイライラする。というかスリープモードに移行しないように設定してるのに移行しているときもあり、挙動不審だ。

過充電防止機能が分かりにくいい

Galaxy Tab S8+はバッテリーが85%に達するとそれ以上の充電を停止して、バッテリーを劣化させないようにする機能がついているが、純粋なWindows11としてはそのような機能がない。UEFIからバッテリーの充電を50%で止める設定にはできるが、急に家から持ち出す場合を考えると、8割程度は充電しておきたいところ。Surfaceアプリからスマート充電の設定ができるが、これの挙動が非常に分かりにくい。要はPC側で使用パターンを認識して自動で80%で止めたり、100%まで充電したりするということらしいが、全部手動で設定させてほしい。

付属の充電ケーブルはちょっと長い

ケーブル長がなんと180㎝。カフェで使うには長すぎる。45WのアダプターはRAVPOWERの60W のアダプターよりもでかい。そもそも専用充電ケーブルと専用端子じゃなくて、USB-Cポートが2つあればよかったんじゃないですかね?

意図せず通知センターとニュースフィードが出てきてしまう

Windows11では、画面右端からフリックすると通知センター、左端からフリックするとニュースフィードが出てくるようになっている。これが意外と意図しないタイミングで出てきてしまい大変うざい。レジストリからこの機能を削除することもできるそうだが、Sモードではレジストリエディタは使わせてもらえない。我慢ならないのでSモードを解除した。

Windows SerchとWindows Update は相変わらず重い

初めて起動したとき、画面がカクカクしてほとんど使い物にならなず、これに8万5千円払ったのかと思って幻滅した。タスクマネージャーを見てみるとWindows SerchとWindows Updateがほとんどのリソースを消費しており、いじりたいのを我慢して暫く放置しておくしかなかった。一晩放置しておいたらまともに動くようになった。

ダブルタップしても画面がオンにならない

androidでは画面が消灯しているときにダブルタップをすると画面がオンになる機種が多い。タブレットだと特に端末の向きが分かりにくいから、ボタンを探す手間がなくて便利だし、物理キーが潰れてしまう心配もない。Surface Go 3 の電源ボタンはやや固いから押しにくい。

上位モデル以外はandroidアプリに非対応か

インサイダープレビューをインストールして仮想化を有効にしてリージョンを米国にするとWSAがインストールできるという情報があったので試みたが、プロセッサが対応していないと表示されてインストールさせてもらえなかった。よく調べると、第8世代Core i3がWSAの最小要件だと書いてある。ちょっと残念だが、とはいえどのアプリをwindowsで動かしたいかというと、別に無い。androidでできて、windowsでできないことなどほとんどない。

長押ししてもすぐにメニューが出てこない

androidiOS では長押しが右クリックのような役割を担っている。Windowsでもそうなのだが、長押しして、かつ指を画面からはなさないと、右クリックのメニューが出てこないので地味に不便。

LINEが使える

スマートフォンでは複数端末に同じアカウントでログインして併用することはできないが、iPad版とwindows版のLINEは例外的に併用できるので便利。

フルブラウザが使える

ブラウザのアドインは何でも使える。またWindowsのストアアプリは品揃えがよくないが、WEB版のアプリケーションをPWAとしてインストールすることができるので、大抵のことはできる。Youtubeの広告はブロックできるし、バックグラウンド再生ももちろん可能だし、簡単にPIP(ピクチャーインピクチャー)も使える。androidiOSではそれらの機能を使おうとすると、Youtube Premium に月千円以上払うことになる。

Excelのマクロやパワークエリが動く、というかなんでも動く

フリーのスプレッドシートワープロは数多あれど、やっぱり金を払ってでもWindows版のMicrosoft Officeに限る。パワークエリとマクロをよく使うのでありがたさが身に染みる。

Evernoteがまともに動く

Evernoteを使っているのは少数派かもしれないが、年間5千円以上のサブスクリプションに入っている人間としてはこれは重要である。UIがリニューアルされてWEBベースのアプリケーションになってからはバグだらけで使い物にならなかった。特にスマートフォン版は現在でも不安定であるので、windows版あるいはWEB版のEvernoteが使えるのは本当に助かる。またスマートフォン版ではPDFのプレビューがインラインで表示されないが、Windows版とWEB版ではきちんとプレビューされる。

サイズがちょうどいい

最近のタブレットはとにかくでかい。iPadがでかいから、それに対抗してandroidWindowsもでかくなっている。けれども正直持ち運んで使うなら10インチ程度が最も使いやすいと思う。それ以上は重量が重すぎるし、最適化されていないアプリが画面を持て余す。iPadマルチタスク強化を重点として改良を行っているが、マルチタスクがそんなにしたいなら、Surfaceのほうがよほど使いやすい。だけどSurfaceはおしゃれじゃないから選ばれないんだろう。もったいない。この小さい筐体でまともにWindowsが動いているのは素晴らしいとしか言いようがない。

意外にもタイピングはしやすい

以前所有していた10インチのGlaxyTabS6のキーボードは使い物にならなかったが、Surface Go 3 のキーボードは癖のない配列で、小さいながら意外にもタイプミスは少ないし、自然に使える。多少たわむが、むしろそれも心地よい。

裏面が平らで、カメラが出っ張っていない

GlaxyTabもiPadもカメラが出っ張っている。スマートフォン市場はカメラの性能競争に陥っているから、カメラを強調したいのかもしれないし、高性能なチップやレンズを平らに配置するだけの技術がないのかもしれない。どちらもカメラが出っ張っていたとしてもペンを使うときに不安定になるようなことはないが、けれども出っ張っているのは単純にちょっとダサい。Surfaceのカメラは最低限のスペックではあるものの、裏面は平らで気持ちがよい。タブレットで写真を撮る機会はそんなにないので、QRコードを読み込んだり、書類の撮影ができればそれで十分だ。

Surface Penがガッチリ本体にくっつく

GalaxyTabやiPadも磁石でペンが本体につくが、Surface Penはより強力にくっつくので、ペンがどこかに行ってしまうかもしれないという不安感が少ない。さらに乾電池駆動で驚きの電池持ちの良さなので、一々本体にくっつけて充電していなければならないということもなく、思い立った時にすぐ使える。

軽いし、自立もする

タブレットの購入をご検討の諸君、タブレットを買うと絶対にタブレットスタンドが欲しくなるぞ。最近のタブレットはやはり人間には重いのだ。Surface Go3は自立するし、手で持っていても比較的軽い。このありがたさは使ってみないとわからないかもしれない。